公開日: 2022/10/22
最初のころは、クルマの雨樋部分にキャプテンスタッグのアタッチメントを取り付けて、ミニタープを連結するというスタイルで、スライドドア側にテーブルやイスなどをレイアウトする事が多かったのですが、回数を重ねる毎にバックドア側にセッティングすることが多くなっていきました。
その理由は簡単で、バンライフカーで過ごす醍醐味として挙げられることの一つに、車内から眺める「バックドア越しの絶景」というものがあります。
海や湖畔、夜景や富士山を望む場所までドライブし、車内から見える景色を切り取る。趣のある言葉で表現すると「借景」というものに少し近いのかもしれません。
そしてその景色を、SNSを通して共通の価値観を持つみんなと共有する。これこそがバンライフを楽しむ中での、かなり重要な要素となっているように感じます。
ぼくも同じ様に、目的地の候補として、良い景色が望める場所を求めてしまいますし、だからこそバックドア越しの絶景と、そこに映り込むキャンプギアとの調和を生むために、設営スタイルも変化していったわけです。
ぼくが考えるバンキャンプとは、「クルマと自然の調和」と言うと伝わり易いのかなと考えています。一般的にオートキャンプというと、キャンプをするための「移動と運搬手段」の一つとしてクルマを使うこととして語られることが多いです。
また、バンライフとイコールで認識されがちな「車中泊」はというと、道の駅やサービスエリア、いまではRVパークも増えてきていますが、そういった施設を利用しての「クルマ旅の際の休憩手段」として語られることが多いと思います。
そういった意味で、バンライフとはクルマで移動しながら生活するという「日常」であり、 バンキャンプはクルマと一緒に自然を体感しに行く。という「非日常」なんだろうと思っています。
「クルマに乗ってキャンプ場へ行くのだからオートキャンプなんじゃないの?」と、疑問に思われる方も多いかもしれませんが、キャンプ場に到着してからの時間の使い方がちょっと違っています。
バンキャンプの魅力として挙げられるのは、やはり設営と撤収が超絶ラク!ということに尽きると思っています。
皆さんはテントをたてる際に時間を測ったことはありますか?「ありますか?」と聞いておきながらぼく自身は測ったことはないのですが、よっぽど慣れているテントでない限り、設営位置や向きの選定から始まり、収納袋から取り出して、ポールを連結して、インナーに通してと、全ての工程が完了するまでには感覚的に30分以上の時間がかかるんじゃないかなと思います。
(もちろんテントのサイズやデザインによるところもあるとは思いますが)
そして、「近頃この“30分”を楽しめなくなってきたかも…」と感じている、そんな方にピッタリなのがバンキャンプなのです!!
自分好みに手を加えた車内はまさに「移動する部屋」であり、よく「秘密基地」と例えられることも多いのですが、ぼくから言わせると、風呂・トイレ無しのワンルームと言っても大げさではない気がしています。
大抵のバンライフカーにはベッドとソファー、収納もありますし、都内の賃貸価格だと月3万円くらいで入居者の募集がされていてもおかしくはないんじゃないかなと思います笑 逆にいうと、仮にお風呂とトイレが付いていたとしたら、月8万円くらいの家賃でも入居希望者がいてもおかしくないなと思うのはぼくだけでしょうか。