公開日: 2022/05/16
私の場合、今まで話題になってきたようないわゆる「南から北への縦断する THEバンライフ!!」のようなバンライフとは少し違う。今までの仕事場は、今もいくつか残していて、変わらずに通っていて、ネット環境があればどこででもできる、新しい仕事スタイルのハイブリッド。
バンライフを始めるために、全ての仕事と生活を捨てたわけではなく、その場所に建てられた家が移動できる家(バン)になり、もともとの仕事場に行く3日間以外は、旅をしながら生きている。
バンライフを始める前は、毎週同じ道を通るから季節の移り変わりや、桜の咲く過程を楽しむことができた。だから満開の時の美しい桜だけではなく、これから咲こうとする蕾が毎日毎週、花を開こうと頑張る姿も見守れた。
今年は、満開の時期を経て、少しずつ花びらが春風と一緒に車のフロントガラスへ舞い落ちる様子を楽しんでいる。仕事を終えて数時間がたっただけで、ワイパーのところに散った花びらが溜まっていた。そんな桜もとても愛らしい。
車を動かすと、一気に桜の花びらたちが舞う。今年はそんな様子に、毎回感動している。本業の事は、また別の機会に改めて紹介させて頂きたい。
キャンピングカーの旅をする上で道中を楽しむ方法は、沢山ある。目的地を決めて時間を優先し、高速道路を使う方法。そして目的地を決めた後、向かう際にあえて下道を使い、通りすがりの地方の景色や目的地以外の地産地消を楽しむ方法。時には目的地を決めずに、ふらふらと楽しむことも。
運転中にすれ違うキャンピングカーを見ると、「みんなはどこで何をしていたんだろう」。「これからどこに向かって、どんな景色を見るんだろう」と想像する。
この間は、すれ違い際に手を振ってもらって、思わず笑みがこぼれた。今日は、前を走るバイクが、すれ違うバイク運転手に会うたびに手を振っていた。桜のある景色を探すことで、思いがけないドラマや人や景色が沢山目に入るようになった。
バンライフを始めてから約4カ月。フロントガラス越しに本当に色々な景色を楽しんできた。これから新緑を経て、梅雨がきて、夏へ向かう。どんな景色がフロントガラスいっぱいに広がるのか、ワクワクして止まない。
5月になり、桜が舞い散り、新緑が芽生えてきた。道中で見る桜の木は、また少しずつ来年の開花の準備に入っているようだ。山々では、新緑の迫力が日に日に深まり始めている。
先日、山奥にあるキャンプ場へ行き、久しぶりに人とキャンプを楽しんだ際、私が新緑と山々の太陽光の当たり具合によってできる山間の影や、ひとつとして同じ「緑色」がないことに感動していると、
「毎日こんな景色見てるんじゃないの?」と言われた。
——見ている。見ているけれど、毎日毎回感動している。同じ場所でも同じ出来事はないし、 同じ自然の中でも、ひとつも同じ感動はない。桜の木も一緒で、同じ桜の木、同じ桜の景色でも、いつでもどんな場所でも新しい発見があった。
毎日お花見をするように桜と出逢うから、運転席はお花見の特等席だった。馴染みのある白川郷は、GWから満開に向かうらしい。東北や北海道では、もう少し桜の名残りを楽しめるかもしれない。
これからも新しい気づきを全身で感じて、季節や時間の移り変わりを追って走り続けたい。
■「高松いく」の記事一覧
・【私がバンライフを始めた理由】新しい時代に選んだ新しい生活スタイル
・バンライフを始めて約3カ月の"今"感じているバンライフの「メリット」と「デメリット」
■あわせて読みたい
・夏時期にオススメしたい車中泊スポットと、暑がり夫婦の車中泊先の探し方
・休日(週末)バンライフ歴2年半で、これまでに経験した車中泊旅のトラブルとは?