公開日: 2021/07/25
2017年の北海道キャンプ旅では、「時間を決めて毎日勉強する」と宣言した受験生(中3)の長女も、最初から最後まで旅に同行しました。その時に訪れたのが、斜里町の国道334・244号線にある全長約18kmの直線道路「天に続く道」。頂上付近からいったん大きく下り、そのまま天に向かって伸びていく道を眺めていると、まるで空に登っていくかのような感覚を味わえます。
長女に「写真撮って」とねだられてシャッターを切ったのが、この1枚です。今どきの若者らしく、あえて後ろ姿で大きく右手を上げてピースサインをする長女。カメラのファインダー越しに、「天に続く道」と長女の後ろ姿を見ていたら、ふと「どこか遠くに行ってしまう」ような感覚にとらわれて、思わず涙ぐみそうになりました。いつかは親の元から巣立っていく子供の成長を実感した、父親として忘れられないワンシーンです。
2018年の夏、久しぶりに世界遺産の知床半島を訪れました。以前この場所に来たのは、2008年だったので、ちょうど10年ぶりの訪問になります。思い出をたどるように、国設知床野営場をベース基地にして、知床五湖、オシンコシンの滝、オロンコ岩、熊の湯、羅臼の相泊温泉など、10年前に訪問したときと同じ場所を巡りました。
どの場所でも、常に先頭を歩くのは10歳になった長男です。その後ろ姿に、前回来たときにベビーキャリーで背負っていた0歳の長男の姿を重ね合わせ、10年の月日の重みをしみじみと感じました。
ここで紹介したのは、我が家の長い旅の歴史のほんの一部分です。旅の中でふとした瞬間に出会ったワンシーンは、筆者の心の中でいつまでも色あせずにキラキラと輝いています。
■連載:"キャンピングカーの聖地"北海道でクルマ旅
・【vol.1】北海道の魅力と"キャンピングカーの聖地"である理由
・【vol.2】15年以上続く我が家の北海道キャンプ旅「はじめの一歩」
・【vol.3】キャンピングカー納車1週間、0歳児連れで3週間の北海道キャンプ旅を敢行!
・【vol.4】旅先での素敵な"出会い"が北海道キャンプ旅の原動力
・【vol.5】北海道を旅する最大の目的は「最高のロケーションでキャンプをする」こと
・【vol.6】長男と男同士で過ごした1週間の北海道キャンプ旅
・【vol.7】家族との旅を長く続けるために、我が家が取り入れた旅のスタイルとは!?
・【vol.8】北海道キャンプ旅で遭遇した"最大のピンチ"のハナシ
・【vol.9】大好きなキャンプ場で1週間、最高に幸福な時間を過ごした話
・【vol.10】北海道キャンプ旅で出会った"忘れられないワンシーン"
・【vol.11】我が家の北海道キャンプ旅の「始まり」と「これから」