公開日: 2023/07/08
カメラケーブルの延長に成功したあとは、室内キャビンを撮影するためのカメラを運転席の後ろに、リア用のカメラをリアウインドウに設置するためにキャンピングカーの室内をケーブルを這わせていく必要があります。もしかするとクルマの内装を剥がして、そのなかにケーブルを設置する必要すらあるのでは? とかなり面倒な状態を想定しました。
しかし、実際は「Sarmert DC4213」に付属してきた「バールツール」と素手でキャンピングカーのパーツとパーツの隙間にケーブルを押し込んでいくと、かなりなんとかなってしまいました。
具体的にはカメラのケーブルは、フロントガラスの中央上部に設置したメインカメラから運転席の上部にあるサンバイザーの上を這わせて、運転席のドアの上に誘導、ドアの上部の隙間カバーの中を通して運転席の後ろまで誘導し、運転席とキャビンを仕切るカーテンの後ろを通して室内撮影用のカメラの位置まで誘導。室内用カメラのケーブルの設置は、これで終了。
一方、リアウインドウまで引っ張る必要があるリアカメラ用のケーブルは、そこからさらにキャビンスペースのもっと大きな窓の設置されたカーテンレールの上を這わせて、後方にあるマルチルームまで引っ張り、マルチルームのドアを避けるためにキャビンの屋根まで這わせた後、マルチルームとキャンピングカーの屋根の間の隙間に押し込みながら、最後部の二段ベッドまで誘導。ベッドの仕切り部分に沿って二段ベッドの一段目まで這わせた後、ベッドのクッションの間を通してリアウインドウまで配線しました。
両面テープなどを使って、ケーブルを固定すれば、さらにキレイに仕上がるのでしょうが、筆者は撤去の可能性も考え、ほとんど隙間に押し込むだけで、ここまでの配線を行っています。筆者のキャンピングカーに隙間が多いせいなのか、思ったよりも簡単に短時間で配線できてしまいました。
内装の一部を剥がすことになったのは、メインカメラから伸びる電源供給のためのケーブル配線です。サンバイザーの上を這わせて運転席のドア側にまで誘導するのは、ほかのケーブルと同じなのですが、そこからフロントガラスの右脇を通してダッシュボード付近まで配線し、シガーソケットにつなげたいわけです。
しかし、フロントガラスの脇からぶら下がったケーブルがブラブラしている状態では、見た目も悪いですし、運転時に気になった安全性も低下するかもしれません。そこでAピラーと呼ばれるフロント部分のピラーの内装を取り外し、その内側に電源ケーブルを這わせて、ダッシュボードまで誘導、そこからシガーソケットに届くように配線しています。
カメラケーブルではなく、電源ケーブルを配線するために内装の一部を剥がしたというところです。これがもっとも大がかりな配線工事? となりました。
細かな話を抜きにするなら、3カメラのドライブレコーダー「Sarmert DC4213」をキャンピングカー・カムロードに装備したことには大満足です。キャンピングカーだとクルマ旅の長距離をのんびり走ることも多いせいか、結構強引な追い越しなどに出会うことも多いのではないでしょうか。そのため、もしものためにドライブレコーダーの装備はオススメです。
しかも、3.99インチと大きめの画面は見やすく常時リアルタイムでキャンピングカーの背後が確認できるのは、キャブコンユーザーにとってはメリットでしかありません。実勢価格約1.5万円という価格を考慮しても多くの方のおすすめしたいアイテムといえます。
ただし、細かな点では、そこまでやるなら、もう少しなんとかしてほしいという部分があったのも事実です。例えば「Sarmert DC4213」は4K録画と記載されていますが、これはメインカメラのみで録画したときの性能になります。筆者のように3つのカメラすべてを使って録画すると1080P+1080P+1080Pでの録画になります。カメラを2つにした場合でも2K+1080Pでの録画なので、現実的に4Kで使用することは、少なくても筆者はないでしょう。
またAmazonでの紹介文などでは「Wi-Fiとアプリケーション制御を内蔵」と書かれているので、筆者はインターネット経由で離れた場所からキャンピングカーの室内やクルマのまわりの状況を確認できるのかと期待したのですが、Wi-Fi機能を使ってスマホなどとカメラをペアリングできる機能。車内やクルマのまわり程度の距離で操作は行えますが、遠隔操作は行えません。
おそらく、これは「Sarmert DC4213」がSDメモリーカードではなく、内蔵の64GB eMMCストレージを採用しているため、ここに記録されたデータをスマホなどの外部デバイスに転送することを目的にWi-Fi対応とアプリケーションが開発されたためでしょう。リアルタイムでカメラ画像を確認する機能などまでついているのは優秀ですが、Wi-Fi対応と記載されて、多くのユーザーが期待するほどの機能ではないといった印象です。
最後の駐車モードについては「Sarmert DC4213」固有の問題ではありませんが、エンジンを切って駐車している状態でも、遅延駐車モニターモードや動体・衝撃を感知すると録画を行う駐車モードが搭載されています。しかし、これらの機能を使うには、エンジンを切った状態でもドライブレコーダーに電源を供給し、かつメインバッテリーの電圧が低くなったときには自動で電源供給をストップする「降圧ケーブル」が必要になります。
この設置や配線は、ちょっと素人では手に余る印象です。実際のところ、筆者は駐車モードは諦めて、パススルー充電可能なポータブル電源から常時電源を供給し、常にキャンピングカーの室内とまわりを撮影するといった使い方にしています。普段、筆者は自宅の駐車場に止めたキャンピングカーに電源をつないでいるので、この使い方で十分なのです。
「Sarmert DC4213」に限らず、ドライブレコーダーの商品紹介ページなどには、4KやWi-Fi、駐車モードなどの文字が大きく躍り、説明の詳細を読めば「Sarmert DC4213」と同じような内容のものが多く見られます。筆者はそれらを確認してから導入したので、ドライブレコーダーとしてしっかり録画を行ってくれ、走行時のバックモニターやキャビンの息子の様子などを問題なく確認できる「Sarmert DC4213」に十分満足しています。
約1.5万円という価格を考慮すると、キャンピングカー、特にキャブコンタイプに乗っている方には非常におすすめです。ただし「Sarmert DC4213」に限らず、4K、Wi-Fi、駐車モードなどの単語のイメージだけから過剰に期待すると、がっかりすることになるので、しっかりと商品解説を読み込んでからドライブレコーダーを購入することをオススメします。
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■著者プロフィール:https://www.mobilitystory.com/article/author/000024/