公開日: 2023/06/24
クルマ旅では、頻繁に利用する道の駅ですが、みなさんは何を重視していますか? 24時間利用できる無料の駐車場とトイレは道の駅の登録要件なので、これにプラスαされる部分になると思います。筆者の場合は下記の3点が重要です。
休みの前日に妻と息子をピックアップして、そのまま向かうので到着時だいたい21時前後でも食事ができ、その前後にお風呂に入れ、翌日のスケジュールなどをネットで確認したり、調べたりできる環境の整った道の駅がありがたいわけです。
全部がそろっている道の駅はなかなかありません。北海道には記事公開時点で127の道の駅があるそうですが、3つすべてを満たす道の駅は20カ所もないかと思います。しかし、道の駅「うたしないチロルの湯」は、Wi-Fi以外の2つの条件をほぼ満たす貴重な道の駅の1つです。
・施設情報ページ:https://www.mobilitystory.com/michinoeki/detail/douo/post_56/
・道央エリアの道の駅一覧:https://www.mobilitystory.com/michinoeki/douo/
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道の駅「うたしないチロルの湯」の最大の特徴は、温泉施設「うたしない 温泉 チロルの湯」と隣接していること。この「うたしない 温泉 チロルの湯」にはレストランがあり、ラストオーダーは19:30までですが、20:00まで利用が可能です。
2,733人と全国でもっとも人口の少ない市である歌志内ですが、新千歳空港を17時前後に出れば、レストラン「チロル」での食事ができます。メニューは定食、カレー、ラーメン、丼物などと充実してますが、注目したいのは「なんこ鍋定食」(950円)と「なんこラーメン」(900円)です。
「なんこ」とは歌志内に伝わる郷土料理で、馬の腸を味噌で柔らかくなるまで煮込んだもの。北海道でもほかの地方では見かけない歌志内ならではの料理なので、ここで味わっておくことをおすすめします。
筆者は実際に「なんこ鍋定食」を食べたのですが、柔らかく煮込まれクセのない馬の腸とたっぷりの野菜がシャキシャキ食感で提供され、とてもおいしくいただきました。野菜がおいしくかなりヘルシーな印象でおすすめです。
道の駅「うたしないチロルの湯」の駐車場にクルマを止めて歩いても、1分程度でしょうか。坂の上にある「うたしない 温泉 チロルの湯」。筆者が訪ねたのがゴールデンウィーク中ということもあったのでしょう。地元の方と思われる家族連れで大盛況でした。
入浴料がなんと大人500円とかなりリーズナブル。しかも、WEBでは子ども(小学生以下)300円となっていますが、未就学児である2歳の息子は無料でした。そのせいか、浴場にはお父さんに連れられた小さな子どもがたくさんいて、とてもほのぼのとした時間を楽しめました。ちなみに営業時間は朝10:00〜夜22:00までと長く、隣のレストランでご飯を食べた後でもゆっくりと温泉を楽しめます。
また、朝風呂のサービスも行っており、朝6:00〜8:00での営業も行っています。筆者は夜明けの撮影の後、冷えた身体をゆっくりと温めてから、次の撮影地に出発しました。こちらも500円なので、ついつい2回も入ってしまったわけです。朝から温泉に入るとなにかとても贅沢をしている気分になれます。
筆者がはじめて道の駅「うたしないチロルの湯」を訪れたのは、翌日に空知管内随一と呼ばれ、日本最北のソメイヨシノの群生地である美唄市の「東明公園」を訪れるためでした。
2,000本のサクラが咲く「東明公園」は道の駅「うたしないチロルの湯」から約40分です。また、エゾヤマザクラの名所として知られる「栗山公園」にはクルマで約1時間20分と、空知地方のサクラを楽しむための拠点としても便利です。
そして、サクラが終わった5月中旬から6月上旬には、日本有数の作付面積を誇る滝川市のナノハナのシーズンがはじまります。この中心的な役割を果たす道の駅「たきかわ」へも道の駅「うたしないチロルの湯」から30〜40分。さらに7月中旬から8月下旬のシーズンは、大規模なヒマワリ畑で国内外から多くの観光客が訪れる北竜町の「北竜町ひまわりの里」までクルマで約50分と、季節ごとの花を道の駅「うたしないチロルの湯」を拠点に楽しめます。
筆者はキャンピングカーで旅行に出掛けた際に日の出を撮影するのが大好きです。しかし、夏至のあたりの北海道は札幌でも日の出が3:55と超早朝になります。
日の出30分前から撮影するとして、道の駅から撮影場所までの移動時間などを考える必要があります。すると日の出の絶景が手軽に撮影できて、温泉もあって、郷土料理が食べられるレストランもある道の駅「うたしないチロルの湯」は、Wi-Fi環境が貧弱であることを除くと最高レベルの道の駅ということになります。
神威(かもい)岳の山頂までは、クルマでわずか15分と至近なので、かなり楽に撮影できるのに、雲海などのタイミングが合えば、神々しいまでの絶景に出会えるわけです。また、ゴールデンウィークに訪れてみたのですが、幹線道路である国道12号線沿いから外れるためか、思った以上に道の駅の駐車場は空いており、気持ちよく仮眠をとることができました。
この感じであれば、夏休みなども比較的空いていることが予想され、絶景、温泉、郷土料理が楽しめる穴場的な道の駅といえるでしょう。おすすめです。
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