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"おもてなさない"精神がはびこる島を抜け、ユーラシア大陸横断ドライブ初日へ【すみません、ボクら、迷子でしょうか?:第2話】

とんでもないものを見つけてしまった

間宮海峡を越えて、ユーラシア大陸の本土に渡った。とうとう来てしまった。もう進むしかない。目指すは、アフリカ大陸へのフェリーが出ているスペイン。大雑把に地図を見れば、一直線だ。

250年以上前に大黒屋光太夫が歩いたんだから、軽自動車にできないことはないだろう。ハンドルを優しく撫ぜ、君だけが頼りなんだ、カラダに気をつけて頑張ってね、と祈りながらゆっくりと走り出した。

出口があるようには見えない森が、果てしなく広がる。

ユーラシア大陸本土の森は、見た目、サハリン島とまったく同じ

快調だ。この調子で進めば遠からずスペインに着く。案外、ユーラシア大陸もたいしたことはないのだ。サグラダファミリアの蜃気楼を目に浮かべてハンドルを握っていたら、とんでもないものを見つけてしまった。

エンジン警告灯が点いていた。

「ど、どうしたの?」

ユーラシア大陸横断ドライブは、初日にしてピンチである。(第3話へ続く)

■著者プロフィール、第1話、この先の話は、こちら

『今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。』(WAVE出版)

2023年1月19日発売。海外車中泊旅で起こる数々の事件を、軽妙洒脱な文章で綴った旅の記録。

リモートワークをしながら世界中を旅する夫婦が、楽園(移住先)を探すため、日本で買った軽自動車で南アフリカに向かうも…。

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