公開日: 2022/10/11
画像出典:国土交通省
これまで首都圏~中京圏の移動というと、東名あるいは中央自動車道(以下 中央道)が主要路線でした。特に、東名1本でというルートが最も主流で、多くの方が利用するルートでした。
それが、新東名の開通により東名~新東名を利用するルートが主要ルートに変わり、さらに圏央道や中部横断自動車道(以下 中部横断道)の開通により、中央道沿道の方も名古屋方面へ向かう際は、これらの路線を経由して、東名~新東名のルートを選択する方が多くなったのです(私もそのうちの1人です)。
首都圏~中京圏の移動に新東名を走行するルートが選択される理由として大きいのが、所要時間の短縮と走行の快適さがあげられます。新東名では、最新の建設技術が使用され、より速く、より快適な走行を実現しています。
前述のとおり、新東名は御殿場JCT~浜松いなさJCTで片側3車線の制限速度時速120kmに設定されていることから、東名経由にくらべて所要時間が短くなります。
具体的な数字でみると、御殿場JCT~三ヶ日JCTの所要時間が、新東名開通前の東名経由だと平均138分かかっていたところ、新東名開通後の新東名経由だと平均101分と、なんと30分以上短縮されました。
所要時間の短縮は、新東名の走行のしやすさも影響しています。新東名は、他の高速道路より走行しやすい道路設計がされていて、制限速度時速120kmでも、それほどストレスを感じることなく走行ができます。
走行しやすい要因に挙げられるのは、まずは急カーブが少ない点です。新東名は、最新技術により、トンネルが多めに設置され、ほぼ直線で走行できるようになっています。東名のカーブの最小半径が300メートルなのに対し、新東名はなんと3,000メートルで設計されています。
画像出典:NEXCO中日本
また、車線の幅も、
で設計されており、車線の幅が広いことも新東名が運転しやすい理由となっています。
その他新東名の功績として、もともとの建設目的にもあった東名との相互関係もあげられます。新東名の開通は、元来の東名にもいい影響を与えているのです。
まずは、高速道路で一番厄介である渋滞が大幅に減少しました。新東名開通後は、開通前より約7割も渋滞が減少し、いつでもスムースに走行することが可能になりました。
実際、先ほどの御殿場JCT~三ヶ日JCTの所要時間も、東名経由でも平均115分と新東名開通前より23分短縮されており、渋滞が大幅に減少したことが、大きく影響しています。
さらに、ルートが2つあることによりどちらかが何かしらのトラブルによる大渋滞や通行止めがあった際も、迂回が容易にできる点も大きく、東名や新東名ではお互いの交通情報がわかる電光掲示板が多く設置されています。
御殿場JCT~豊田東JCTの間には、清水と浜松の位置に東名と新東名の連絡線も設けてあるため、その先の交通状況をみながら、新東名~東名、あるいは東名~新東名への移動がスムースに行えるのです。
私も何度か、東名・新東名を活用した迂回や連絡線を利用した移動を行ったことがありますが、これがかなり便利で、これにより私自身名古屋・大阪方面へ行く機会が増えているのだと感じております。