公開日: 2022/10/22
突然ですが、皆さんはテント設営ってお好きですか?
月に1度くらいキャンプに行く、といったペースであればあまり苦に感じていない方も多いのかもしれませんが、これまで長年キャンプを楽しんできたぼくにとって、テントの設営と撤収作業はどうにか省いてしまいたい苦行とも言えるアクションの一つとなっていました。
そんな中、キャンプは好きだけどテントの設営は面倒くさいという、なんとも我儘なぼくが紆余曲折の末、ついにたどり着いたのが、何を隠そう「VANCAMP(バンキャンプ)」だったというわけです。
今回のテーマは、そんな「バンキャンプのすゝめ」。
身軽に、そして手軽にキャンプを楽しむための1つの方法として、ぼく自身が実践しているこのバンキャンプについて解説していきたいと思います。
連載1本目でもお話しした通り、もともとキャンプを楽しんでいたぼくが「VANLIFE(バンライフ)」と出会ったのはどこか必然性があったんだと思っています。
その当時、キャンプへ行くたびに設営と撤収に時間と体力を削られ、追い打ちをかけるかのように、雨が降りようものならその楽しみ方もわからず。もはやテント泊を苦行のように感じることもあったりして、ちょっと限界かなと感じはじめた頃でした。
しかも、当時まだ赤ちゃんだった娘を連れてのキャンプは、とてもハードルが高かった。例えるなら、湿気た薪に火をつけるのと同じくらいの難題で、すごく神経を使う。だって火がついたと思ったらすぐ消えるし煙の量もスゴイ! 赤ちゃんも同じように、付きっきりでお世話が必要ですからね。そんな環境でもキャンプを楽しめるようにと、新しいスタイルを模索している時に出会ったバンライフでしたが、いざスタートしてみるとこれまた違和感を覚えたわけです。
これもすでに過去の記事の中で語った内容ではありますが、自宅を手放して、車中泊をしながら旅をしている「本物」のバンライファーたちの存在があったからです。
↓ これまでの連載はこちらから ↓
ぼくには35年という誰にも断ち切ることのできない、それはそれは太い鎖で繋がれた「マイホーム」という名のコンクリートの塊と、これから小学校への入学も控えた愛娘、そして出会ってから20年にもなる愛妻の存在があり、移動しながら生活をするということは現実的に無理だったわけです。
もっとも、そもそもぼくが憧れたのはクルマで旅をすることではなく、自分好みにクルマのインテリアをカスタムしていくことの方だったので、「バンライファー」を名乗ることに対して申し訳ないというか、ちょっぴり劣等感にも近い感情がありました。
とはいえ、自作したお気に入りのバンライフカーに乗って、キャンプへは頻繁に出かけていました。会社勤めをしていないぼくは、「時間」だけは自由使えるので、平日休日を問わず思い立ったその日に出発しては、自分で作り上げたお気に入りの車内空間で、のんびり時を過ごすというキャンプを楽しんでいました。