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災害の備えとしてのキャンピングカー。いざという時に子供と愛犬を守ってくれる「最強の避難所」に

筆者がキャンピングカーを購入した理由はさまざまあり、キャンプや車旅等のレジャーを楽しみたいという理由ももちろんあったのですが、購入の最大の決め手となったのは、災害が発生してしまった時に「避難用のシェルター」として活用できることでした。

我が家は、夫婦と2人の子供、愛犬と暮らしています。災害大国と言われる日本では、地震や台風、洪水、土砂崩れなどの自然災害が起こりやすく、時間や場所に関係なく災害に見舞われるリスクは常にあります。もし災害の規模が大きく被害が大きければ、避難所での生活を余儀なくされてしまう可能性もあります。

我が家のように子供、愛犬と暮らしている方は、避難所での避難生活に不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。突然日常と異なる環境で避難生活を強いられることは、大人にとっても大変ですし、子供や愛犬にはさらに大変な生活になるはずです。そんな状況でも、子供や愛犬と一緒に避難することができ、プライベート空間も確保できる避難所として活躍してくれるのがキャンピングカーです。

そこで今回は、看護師として災害医療についても学んできた筆者が、避難生活の際にキャンピングカーがもたらしてくれるメリットと、実際にキャンピングカーに備えている災害用アイテムをご紹介していきたいと思います。

キャンピングカーを避難所として使うメリット

災害時用の非常用品を準備しておける

避難を強いられる自然災害は、必ずしも自宅にいるときに起こるとは限りません。出かけた先で避難しなければならなくなったり、災害によっては自宅への経路が閉ざされて、行き場をなくしてしまうケースもあり得ます。

そして万が一、大規模な災害に見舞われれば、水や電気、ガスなどのライフラインの復旧や支援物資、救助などの到着まで3日程度かかることも少なくありません。日頃からキャンピングカーに最低限の防災グッズを備えておけば、避難指示が出た場合も支援が届くまでの期間、普段に近い生活することが可能となります。

生活に必要な最低限の環境が整っている

災害時にライフラインが止まってしまった場合、復旧するまでに数日から数週間の時間を要するケースが多くあります。そんな場合でも設備が整ったキャンピングカーであれば、安全に眠れる寝床の確保はもちろんのこと、サブバッテリーやソーラーパネルなどを利用して、容量に応じた電化製品を使用できます。

キャンピングカー自体がバッテリーのような役割を果たしてくれるので、携帯電話の充電はもちろんのこと、暑い日には室内エアコンやマックスファン(換気扇)などを利用して車内の温度を下げ、寒い日には燃焼式ヒーター(FFヒーター)を使うこともでき、避難の際も比較的快適に過ごすことができます。

また、キャンピングカーに備えてある貯水タンクやカセットコンロを使用することで、避難先でも水や火が使えて、避難生活の負担を軽減できます。

プライバシーを保て、赤ちゃんやペットが一緒でも安心して過ごせる

大規模な災害に見舞われた場合、多くの人々が集まる避難所では、プライバシーを完全に確保するのは難しくなります。

プライベートな空間が侵されつづけると、人はストレスによってさまざまな健康問題や人間関係のトラブルが発生しやすくなります。特に赤ちゃんや小さな子供連れの家族の場合は、子供が同じ場所で静かに過ごし続けることは困難なので、より一層周囲に対して気疲れもしてしまいます。

また犬や猫等のペット連れの場合、避難場所は人とペットの生活スペースを分けるところがほとんどです。家族と離れて過ごすことはペットにとっても大きな負担になりますが、プライベートな空間が保たれ、人目を気にせずに家族全員で過ごせるキャンピングカーは、子供連れやペット連れには理想的な空間といえます。

子供もペットも日頃からキャンピングカーでの車旅で、車中泊を経験していますので、急な環境の変化に悩まされるリスクも減らせるのではないでしょうか。

キャンピングカーで避難生活を送る際に注意すること

エコノミークラス症候群の予防を!

キャンピングカーはベッドを展開すれば睡眠する広さを確保できますが、車種や就寝する人数、荷物の多さなどによっては、狭くなってしまうケースも考えられます。その際に注意して欲しいのが、「エコノミークラス症候群」です。

エコノミークラス症候群は、同一体勢の時間が長くなったり、水分不足や運動不足が続いたりすることで血液の流れが滞り、血が固まり血管が詰まってしまう病気です。最悪の場合は命を落としてしまうこともあるので、こまめな水分補給や、車内でも足回りのストレッチをするなど、予防を行うことが大切です。

衛生管理の徹底

キャンピングカー内の衛生管理を怠れば、さまざまな感染症や食中毒などの病気が発生しやすくなります。

キャンピングカー内にトイレが設置されている場合でも、避難中は水が使えなかったりタンク処理ができなかったりするケースも考えられます。車内の換気は常にしておき、凝固剤や消臭剤、ビニール袋などの準備も日頃からしておくと安心です。

また避難生活中はお風呂に入れず、手洗いもできないケースもあるので、拭くだけでいいシャンプータオルや、ウェットティッシュも備えておくことをオススメします。

防犯対策は必須! 夜間のアイドリングや発電機は最小限に

プライベートな空間を保てるキャンピングカーでも、カーテンやマルチカバーを用いて目隠しをすれば、プライバシーの確保とともに防犯対策にも繋がります。

特に夜間などは犯罪に巻き込まれないために、車内の様子が外から分からないようにし、車内は必ず鍵をロックするなど、防犯対策は忘れないようにしましょう。また、夜間帯は周囲で避難生活をしている人のストレスにならないよう、エンジンや発電機を止める配慮も必要になります。

ただ、熱中症や低体温症などの危険性がある場合は、命を優先する行動が大切です。最悪なケースを引き起こさないためにも、特に環境の変化に弱い小さな子供や年配の方がいる場合は、体調や車内の室温に注意して対応する必要があります。

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