公開日: 2021/07/25
15年に及ぶ北海道キャンプ旅の歴史の中で、映画のワンシーンのように心に残っている光景がいくつかあります。
それらは、「みんなでどこかに行きました」「みんなでキャンプをしました」「景色のいい場所でハイチーズ」といった、意図的に作られた構図ではなく、どれもがボーっとしていると見逃してしまうような、ふとした瞬間のワンシーンです。
イマドキの“映え狙い”ではなく、旅の中で自然に生まれた印象的な光景は、筆者にとってかけがえのない宝物。今回は、そんな「北海道キャンプ旅の忘れられないワンシーン」を紹介したいと思います。
まずは、2011年の夏に訪れた「朱鞠内湖畔キャンプ場」でのワンシーンから。このキャンプ場は、“北海道の秘境”とも言える朱鞠内湖の湖畔にある野趣あふれるフィールドです。北海道には素晴らしいキャンプ場が数多くありますが、ワイルドなロケーションでは、ここが確実にトップクラス。深い原生林と湖に浮かぶ島々とが相まって、日本とは思えないような幻想的な雰囲気を醸し出しています。
湖畔の一等地にクルマを止めてタープを設営していると、子供たちの笑い声が聞こえてきました。ふと湖の方に目を向けると、何やら楽しそうに遊ぶ姉弟の姿が。この時、長女は8才、長男は3才。長男はお姉ちゃんのことが大好きで、いつも活発な長女の後をついて回っていました。
2人の世界を邪魔しないように、望遠レンズでそっと撮影。遊具も何もない大自然の中で楽しそうに遊ぶ姉弟の姿が、今でも印象に残っています。