公開日: 2021/06/26
長年続いてきた我が家の北海道キャンプ旅を振り返ってみると、いつでも思い出されるのは家族の最高の笑顔ばかり。子供たちは旅を通してたくましく成長し、家族のチームワークも旅を重ねるごとに強くなりました。我が家にとって、北海道キャンプ旅は単なる「旅行」ではなく、「家族の在り方」や「生き方」そのものでもあります。
15年に及ぶ旅の歴史で、もっとも心に残っているのが、2016年夏の北海道キャンプ旅です。この年は、長女が中学校の部活動をどうしても休めず、初めて「旅の2部制」を取り入れました。当時8歳だった長男と先行して北海道に渡り、1週間ほどキャンプ場を巡りながら男2人旅。旅の後半に、飛行機で北海道入りした妻と長女、愛犬と新千歳空港で合流し、最後は家族全員そろって旅を締めくくりました。
それまでは、常に家族全員がセットで動いていたため、長男と2人きりで旅をするのは初めての経験。頼りになる妻としっかり者の長女が不在の中、8歳の長男と遠く離れた北海道の地を旅して回るのは、楽しみと同時に多少の不安もありました。
そして迎えた出発の日。茨城県の大洗港から愛車のキャブコンと共に長距離フェリーに乗り込み、船内のレストランでディナービュッフェをたらふく食べて、個別のベッドスペースで就寝。デッキを散歩したり、ベッドで昼寝をしたりしてのんびり過ごし、約18時間の航海を経て、北海道の苫小牧港へと降り立ちました。
8歳の長男と2人、期待に胸を膨らませてたどり着いた北海道は、到着初日からどしゃ降りの雨……。そんな中、苫小牧市街で買い出しを済ませ、予定通りに苫小牧の高規格キャンプ場「オートリゾート苫小牧アルテン」に向かいました。どしゃ降りの雨の中、雨具を着てキャンピングカーの横に小型のヘキサタープと2人分のテーブル&チェアを設営します。0歳から長期キャンプ旅を経験してきた長男は、すでにキャンプ歴8年のベテラン。降り続く雨をものともせず、しっかりとお手伝いをしてくれました。
この日の夕飯は、冷凍のチャーハンと餃子。男同士のキャンプらしいシンプルなメニューですが、チャーハンと餃子が大好物の長男は、ニコニコ顔でペロリと完食。雨でやることもないので、早めにキャンピングカーの車内に入り、家から持参したアニメのDVDを観ながら、お菓子や甘いものを食べて就寝しました。悪天候のキャンプでは、「クルマを止めた場所が家になる」キャンピングカーのありがたみが身に沁みます。