公開日: 2021/02/16
キャンピングカーというと「キャンプをするクルマ」というイメージが頭に浮かびますが、実はキャンピングカーに乗っているのにキャンプをしたことのないユーザーも大勢います。
キャンプやアウトドアレジャー以外のキャンピングカー活用法としてポピュラーなのが、車中泊をしながら観光地を巡るクルマ旅。「家ごと移動する」キャンピングカーの機動力を活かせば、普通では考えられないようなハードスケジュールの旅も難なくこなすことができます。
今回は、「キャンピングカーにしかできない旅」の一例として、筆者が経験した中でもっとも印象的なクルマ旅を紹介します。
我が家では、子供の春休みや夏休みにキャンピングカーで気ままな旅をするのが恒例となっています。家族と経験した約1000泊のキャンピングカー旅で、もっとも印象に残っているのは、2018年春の「富士・三重・大阪 絶叫マシン&テーマパーク巡りの旅」。この年の春休みは、高校受験を無事終えたお祝いとお疲れさまの意味を込めて、旅の目的地の選定を長女に一任しました。
長女が決めた目的地は、山梨県の「富士急ハイランド」、三重県の「ナガシマスパーランド」、大阪府の「ユニバーサルスタジオジャパン」の3カ所。家族全員の都合が合うのは4日間だけでしたが、キャンピングカーの機動力を活かして東京から山梨~三重~大阪を巡る3泊4日の弾丸ツアーを決行することにしました。
旅の初日、愛車のキャブコンに妻と長女、長男、愛犬を乗せて、早朝に自宅を出発しました。東京から山梨までキャンピングカーを走らせ、たどり着いたのは絶叫マシンの東の横綱「富士急ハイランド」。開園前から入口の行列に並び、開園と同時に人気アトラクションの行列に猛ダッシュ! 閉園まで11時間にわたってギネス級の絶叫マシンに乗りまくり、家族全員大満足の1日となりました。
富士急ハイランドを出てからコンビニでお弁当を買って車内で夕食をとり、河口湖周辺の日帰り温泉に浸かってから、キャンピングカーで三重まで300km弱の道のりを移動。深夜0時過ぎに伊勢湾岸自動車道・湾岸長島PAに到着して、キャンピングカーの車内で仮眠し、翌日に備えました。
旅の2日目は、朝一番で湾岸長島PAを出発して、この日の目的地「ナガシマスパーランド」へ。初めての訪問だったので、家族そろって開園前からワクワクが止まりません。お昼時にはクルマに戻って、テーブルを囲んでカップラーメンでランチ。その後は再び遊園地に戻って、閉園時間まで目いっぱい絶叫マシンを堪能しました。
「ナガシマスパーランド」を出てから、隣接する「三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島」のフードコートで夕食をとり、敷地内にある「長島温泉ゆあみの島」でのんびりと温泉に浸かってから、次の目的地近くまで移動して就寝。2日連続の絶叫マシン三昧でさすがに疲れましたが、家と同じ感覚でぐっすりと眠れるキャンピングカーのおかげで、しっかりと疲労を回復することができました。
3日目の朝、栄養ドリンクを飲みながら、旅のクライマックスである大阪の「ユニバーサルスタジオジャパン」へ向かいました。開園30分前には入場口に到着し、開園と同時に人気アトラクションをハシゴ。この日も閉園時間まで目いっぱい遊んで、初USJを家族で満喫しました。これで「東西の絶叫系遊園地とテーマパークを巡る」という、旅のミッションをすべてクリア!
この旅の合計走行距離は、1200km。東京~山梨~三重~大阪の移動に加えて、毎日朝から晩まで遊園地&テーマパークで遊び尽くすというハードな旅でしたが、それが実現できたのも、キャンピングカーの機動性のおかげです。
朝から晩まで目いっぱい遊んでから次の場所まで移動し、目的地近くで就寝し翌朝一番から動き始める。これは、移動手段としての「クルマ」と生活拠点としての「家」が一体になった、キャンピングカーだからこそできる旅のスタイルです。
チェックイン・チェックアウト時間が決まっているホテル泊だと短期間で移動を繰り返す旅は難しいですが、「クルマを止めた場所が家になる」キャンピングカーなら、限られた時間を有意義に使って充実した旅を実現できます。
遊園地やテーマパークで遊んでいる間、愛犬はキャンピングカーの車内でお留守番でした。季節が春だったこともあり、窓を開けて換気扇を回した車内は、20℃程度の快適温度をキープ。妻と交代で留守番したり、定期的に様子を見にクルマに戻りましたが、留守番中の愛犬はキャンピングカーのベッドで横になって気持ちよさそうに眠っていました。
愛犬にとってキャンピングカーは「第2の家」のような存在なので、留守番中も夜の就寝時も、自宅にいるときと同じようにリラックスしています。ペットに負担をかけず一緒に旅を楽しめるのも、「クルマ」と「家」が一体となったキャンピングカーならではのメリットです。