公開日: 2020/12/25
キャンピングカーの車内には、快適な生活をサポートするさまざまな装備が搭載されています。
【キャンピングカーの基本②】の今回は、キャンピングカーの装備品について詳しく解説していきましょう。
キャブコンのコックピット上部にある「バンクベッド」や、リアエンドに設けた「常設ベッド」、ダイネットのシートを展開する「シート兼用ベッド」、屋根を上げてベッド空間を確保する「ポップアップルーフベッド」など、車種によってベッドのサイズや構造はさまざまです。
「小食堂」を意味するダイネットは、キャンピングカーの中で食事をしたり、くつろいだりするために設けられた、車内生活の中心となるリビング的なスペースです。
対面シートでテーブルを挟むレイアウトが一般的ですが、ソファを組み合わせたものや、テーブルを囲んで掘りごたつのように座れるタイプもあり、そのほとんどがベッドに展開できる構造になっています。
キャンピングカーには、コンロやシンク、調理台などをコンパクトにまとめたキッチンスペースが完備されています。調理に使用する火器は、キッチンカウンターに埋め込まれた常設コンロのほか、カセットコンロを採用しているクルマも多くみられます。
シンクは、清水タンクの水を電気ポンプでくみ上げて蛇口から放出し、使用した水は排水口から排水タンクに流れ落ちる仕組みになっています。
キャンピングカーには、車両のバッテリーとは別に、エンジン停止時にも生活に必要な電気を供給するサブバッテリーが搭載されています。
冷蔵庫や照明、FFヒーターなどの電気製品を稼働できるほか、インバーターを介せば車内でAC100Vの家電も使用可能。
走行充電システムにより、使用した分の電気は、クルマを走らせることで再び充電される仕組みとなっています。サブバッテリーの充電に、ソーラーパネルを併用するのもポピュラーです。
容量は40リットル程度から100リットルを超えるものまであり、クーラーボックスタイプ、ビルトインタイプ、上蓋式、片開き式など、クルマのサイズやレイアウトに合わせてさまざまな冷蔵庫が採用されています。
いつでも冷たいドリンクが飲める、キャンプやクルマ旅で使用する食材を保存できる、旅先で購入した海鮮などのお土産を持ち帰れるなど、あらゆるシチュエーションで重宝します。
室内全体を照らすメイン照明のほか、キッチン照明、マルチルーム照明、ベッドの読書灯など、キャンピングカーの室内には夜間の生活に必要な照明がいくつも備えられています。
最近では、寿命が長く消費電力が少ないLEDタイプがスタンダード。居心地の良い室内空間を演出するため、場所によってLEDの色温度を変えるなどの工夫も見られます。
キャンピングカーの窓には、断熱性に優れたアクリル製の二重窓が用いられています。
アクリル窓には専用のマルチシェードがセットされ、シチュエーションに応じてオープン、クローズ、網戸の使い分けが可能。 遮光性のシェードを全閉すれば車内は真っ暗になり、昼間でも快適に就寝できます。
キャンピングカーのトイレには、マルチルームに常設する「カセットトイレ」と、持ち運び可能な「ポータブルトイレ」があります。
本体下部の汚水タンクがたまったら、タンクを外して汚水を処理する必要がありますが、車内にトイレがあると、行楽シーズンに公衆トイレの行列に並ぶ必要もなく、トイレのない場所でも車中泊ができ、悪天候時や夜間に車外に出てトイレに行く手間もなくなります。
車外の空気の取り入れ、車内の空気の排出の2パターンで使える大型電動ファン。
ファンを回して車内の空気を強制的に排出すると、開けた窓から外の空気が入って扇風機のような効果を生み出すため、夏場の暑さ対策としても役立ちます。
最近では、サブバッテリーで稼働できる家庭用エアコンを装備したキャンピングカーも増えています。使用できる時間は限られますが、寝苦しい夜に一晩クーラーを使えるだけでも快適度は劇的に向上します。
AC電源を確保できる場所であれば、サブバッテリーの容量を気にすることなく長時間エアコンを使用することも可能です。
ボディのサイド上部に装着する巻き込み型のオーニング。広げるだけで雨や日差しを防いで、クルマの横に快適なリビングスペースを作れます。
設営・撤収も簡単なので、オートキャンプで非常に重宝します。
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